公式戦で使う厳密な測定器ではなく、練習用に配線無しで使えるお気軽測定器を作りました。例によって、ペットボトルに乗せて高さを設定できるようにキャップが付けてあります。(ボトルキャップ等の一回り大きい物でキャップをはめたまま使えると重りの水漏れも心配なくて良いんですが、そんなに数が手に入らないので今回はそのままキャップをつけちゃってあります)
一応インラインスケート向けに作っているわけですが、スピードレンジ等の条件がさほど変わらなければ他の競技でも使えると思います。光電管部分の原理や速度条件についての考察など詳しくはこちらを参照してください。ここに書いた物がマイコン仕様になっていると思ってもらえればよろしいかと思います。
赤外線の送信機2台と、スタート用の受信機とゴール用の受信機の4台で1セットです。送信機とゴール用の受信機にはPIC12F675を、スタート用の受信機にはタイム表示があるので20ピンのAVR(Tiny26L)を使いました。
送信機はこの写真の通り非常にシンプル。裏に表面実装のFETが張り付いてます。路面からの反射で一番検出したい送受信機の中間地点付近の検出が不安定になるのを避けるために、LEDのビームを絞る用にカバーを被せてあります。基板はブルガリアのOlimexに発注したものです。小さい基板なんで、panelizeしたら大量にできてきちゃいました。
ゴール側は光電管部分の通過を検出するとFlashが発光するようになっています。使い捨てカメラのフラッシュ基板を引っ張り出して来て使っています。じつは自前の回路でチャージしようとしたりといろいろトライしてみたんですがなかなかうまくいかず、結局既存の基板をそのまま使うような基板を作っちゃいました。ま、どっちみち部品取りにこの基板は使うので、部品を外す手間もなくなるのでまぁ良いかぁって感じですね。発光のトリガも電子的にやろうといろいろやってみたんですが、なかなか安定した回路ができなくて結局リレーという逃げをかましてしまいました。動作時間も計って見たんですが、4ms程度みたいなので、そのくらいは良いか〜って事にしちゃってます。ま、練習用ですしね。いざとなれば計算でその分は減らした表示になるようにしておけばいいだけのことですが、まだそれは盛り込んでありません。電池もFlash用とマイコン用と別系統になっちゃいました。Flashのチャージの時に電源ラインに盛大なノイズを発生してくれちゃうもんで、いろいろと危ないんですよねぇ。基板面積が無駄に大きいので、量産基板を発注することを考えると、もうちょっとなんとかしないとダメですね。
スタート側の受信機にはタイムを表示する表示器がつけてあります。スタート側の光電管機能のためのリモコン信号受信機と、ゴール側のフラッシュの発光を検出するためのフォトトランジスタが視野を制限するための黒い筒に入れてあります。ある程度長くスタート側を遮断してやるとタイマーが0にリセットされ、次に遮断が検出されると計測が開始され、ゴール側の発光を検出すると計測が止まって結果が表示されます。3桁表示のLEDなので、10秒未満ならそのまま1/100秒までのタイムが表示されます。10秒を超えた場合には、自動的にスクロール表示するようになっていますので、ちゃんと1/100秒単位まで表示できます。
回路図とソースコードは今後まとめてこちらに掲載します。
実は去年の夏前にはこの企画は走ってまして、このセットの基板は全て設計して発注してあったのでした。が、ゴール用の基板がなかなかうまくいかずに今ごろになっちゃったんですねぇ。ということでゴール用受信機の基板以外はすべてキレイなんですわ。
まだ頒布予定は立ってませんが、希望があればコメントでもつけてください。
とりあえずこのプロトタイプは横浜のY家の元に旅立つ予定ですので、新横浜には常備となるんじゃないでしょうか。
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