2008年9月23日 (火)

Engineer Award最優秀賞受賞

エンカフェというエンジニアのためのSNSを中心に開催されたエンジニアのアワードに参加しました。で、8/2に入賞者の発表と授賞式があったわけですが、無事ハード部門の最優秀賞を受賞することが出来ました。

Whole Topup

Bottom 久々の表彰状もらっちゃいました。トロフィーってのは人生初ですね。カップはありましたけどね。それは、昔懐かしい予備校時代に模試で全国3位になってもらいました。まだどっかに取ってあるんじゃないかなぁ。って、戸棚に入ってました〜。古いものだけになんか重厚感が違いますねぇ。参加者も多いんだしこっちの方が栄冠だったのかなぁ〜。(^^;

ま、それはさておき、残念ながらトロフィーはもらっちゃえるわけではなくて、次回までのお預かりらしいです。確かにEngineer Award最優秀賞としか書いてないです。それにしても、賞金なんてもらったのは初めてかな。ビンゴ大会でなんかあたったって程度かもしれませんわ。

と言うことで、何を作ったの?って疑問に思われることでしょうが、けっこう説明はややこしくなっちゃうんですよねぇ。でも、なんとか頑張って説明するので、少々お付き合いください。

まずは、エンジニアアワードの参加部門の説明から始めないといけません。今回は、大きく分けてソフト部門とハード部門がありました。ソフト部門の課題はOpenPNEというオープンソースSNSシステムで動くアドオンが課題です。OpenPNEはアワードの主催でもあるencafeでも使われているオープンソースのSNSシステムです。SNSの画面で他のサービスを覗けるというイメージからか、アドオンには小窓という呼び名がついています。

一方ハード部門は、トランジスタ技術がスポンサーについているので、それの付録基板を使った制作という条件がついていました。こちらは何を作るのかは自由でした。さらにOpenDMPPというオープンハードウェアを使った部門というのもありました。こちらはMIPSコア400MHzでLinuxが走るボードです。ビデオ処理関係のアクセラレータが乗っており、MPEG 2のデコードを数本同時にやったり、エンコードも出来たりと、その辺のHDDレコーダくらいは出来てしまう実力のあるボードです。

さすがにOpen DMPP向けのハード/ソフトを組むとなるとちょっと時間がかかりそうなので、締め切りまでの時間を考えると無理そうです。半年くらいあれば考えたんですがねぇ。

ということで、せっかくなんでソフト部門とハード部門の両方に参加することにしました。さらにそれぞれの作品が連携したら面白いだろうということで、そういうものを考えました。これなら両者の枠の中で出来るものからは逸脱するようなものが出来そうで、受賞機会もあがりそうです。

ソフト/ハードの連携ということで、OpenPNEというモニタの中の仮想コミュニケーション空間と、ハードウェアが存在する実世界とをつなぐコミュニケーションをテーマにしました。ハードの方ではそれほど凝ったことも出来ませんから、比較的単純なメッセージを伝えるようなものにします。また、ここで文字を出しても同じく液晶画面の中の世界という感じになってしまうので、文字によるコミュニケーションではなくて、光と動き、単純な音などでの伝達ということにします。ということで、まさにそれはアンビエントデバイスと言えるようなものになります。

Adwhole Bluelight

アンビエントデバイスは以前から一つ作ろうと思っていたネタなので、材料はいくつか買ってありまして、こんなランプシェードも100円ショップで見つけた時に買ってあったのでした。右の写真が光った状態です。なかなかうまく写真撮るの難しくて、ちょっと手ぶれってますが、縮小したので少しはごまかせてますかね。暗いともっとキレイに光るんですが下半分には陰が出来ちゃうのは玉に傷ですね。上に反射鏡でも置いた方が良いかもしれません。

さて、とりあえずシステムの全体像を知るためにはまずはソフト部門の作品について説明しないといけません。ソフト部門はOpenPNEの小窓ということですから、小窓の製作をしました。小窓というのは、Java scriptのファイルで作ります。これをOpenPNEの特定のフォルダに入れるとシステムに認識されて、OpenPNEのあちこちから使えるようになります。小窓には2種類あって、通常形式とURL2CMD小窓があります。通常形式では、<cmd args="パラメータ" src="java sctiptファイル名">という形式で書き込んでおくと、この部分が小窓と入れ替わって表示されます。URL2CMD形式にしておくと、通常のurlが自動的に小窓に変換されて表示されます。OpenPNEを使ったSNSをご利用でしたら、You tubeのURLが自動的にエンベッドされるのを見たことがあるんじゃないですかね。あれがURL2CMDですね。今回はあまり勝手に変換されない方がいいかなぁと思いまして、通常形式を選択しました。

Komado

メッセージの下には、Java appletで作られているUI部分が出ています。この部分が小窓と言うことになります。ここのボタンを押すと、すぐ下のグラフに反映され、提灯が接続されていた場合にはそれが光ると言うことになります。この小窓と提灯を結んでいるのが中間サーバーと言われるもので、rubyを使って書きました。アプレットからのコマンドを受け付けて、提灯側に中継します。さらに、グラフのデータを管理する機能も持っています。ruby 1.8にはgserverというクラスが標準で備わっているので、非常に簡単に作ることが出来ました。

Boards1 Boards2 Antenna

提灯の内部はこんな風になっています。トラ技付録基板を使う規程だったので、2007年8月号の付録のdsPIC基板をメインに使ってあります。dsPICにはMicrochipのTCP/IPプロトコルスタックがあるので、これを使いたいところだったんですが、Flashが全然足りなさそうなので、仕方ないのでXPortをつかってTCPをしゃべらせています。さらにオーナーが提灯のそばに居て点滅が目に入るかどうかを表示してあげるために、マイクロ波を使った動体検知センサを使っています。真ん中の基板がセンサ基板で、右の写真がアンテナ部分です。(発振器なんかも中に入ってるハズですが)ブロックダイアグラムは以下の通りです。

Blockdiagram

XPortだけが3.3V電源でその他が5Vなので、レベル変換のために74HC14を入れてあります。XPortは5V tolerantなので、5V出力のI/Oはそのまま入れても大丈夫です。マイコンからXPortを制御しているのは、サーバーへのTCPコネクションの接続/切断のみです。XPortの設定でI/OピンでTCPコネクションをコントロールできるようにしてあります。ある程度の時間動体が検知ができない場合にはオーナー不在と言うことで、TCPの接続を切断します。この状態はJava Appletの左下のアイコンで表示されます。これが緑のチェックマークなら繋がっている状態、赤い進入禁止標識みたいなアイコンなら切れていることを示します。ちなみに、動体センサ基板からの線もHC14を通っているのは、検知モニタ用のLEDのドライブ回路から引っ張ってきているのでレベルが中途半端になってしまうからです。

Ledwithcover Ledboard

中間サーバーからの指令をXPortがシリアルに変換してdsPICに伝え、それを解釈してLEDを光らせます。LED基板部分はこの通り。光を拡散させるためのカバーを外すと、いつもの通り切削で作った基板にLEDが乗っています。アンビエントデバイスらしくボワ〜〜ッと点滅させるために、LEDはPWM制御で点灯させるわけですが、そんなにPWM速度も速い必要はないので今回はハードウェアカウンターは使わずにソフトウェアループで生成しています。I/Oピンからの出力でLEDを点灯させるために、LED基板にはデジタルトランジスタを乗せてあります。

と言うわけで、先日からStickcamで作品の公開を始めてみました〜。だいぶStickcamの使い方も分かってきたので、こちらにも貼り付けてみます。本来下のボタンはSNS内に貼り付けてSparse Communcationを図るものですが、別にblogでも使えるように設置は出来るので、試しやすいようにこちらにも貼り付けておきます。公開専用に1台マシンを用意すればいいんでしょうが、なかなかそうもいかないのでメインのマシンがお休みやお出かけ等諸事情がある際にはライブは中断していると思います。ま、中継されている時には適当に遊んでみてください。

スティッカムで簡単ライブ動画配信

Your browser does not support Java or Java is disabled, so nothing is displayed.

2008年9月11日 (木)

LA4902基板発注

La4902

先日PCBCARTにLA4902の基板を発注しました〜。いちおう多めに作ったので30枚ありますので、頒布希望の方はコメントでもつけてみてください。

20日くらいには来るんじゃないかと思うので、到着次第写真も乗せます。

今回はなんかカッコいいかな?と思って赤い基板にしてみました。初期費用が$15高くなっちゃうんですけど、形重視ってことで。:-)

なんだかスゴい間が空いちゃいましたねぇ。この間はEngineer Awardの作品作ってみたり、それで最優秀賞取ったりして、その後はiPhone向けのアプリの開発にハマったりしてましたぁ。

いちおう大賞作品の説明はここにも出そうと記事を書いてたんですが、長過ぎてまだ全然終わりましぇん。このままだと、トラ技に書いた記事の方が先に出ちゃいかねませんなぁ。(^^; (たぶん11月号に掲載です)

2008年6月 6日 (金)

100円時計の液晶ドライブ方法を解析

Sany0002

ダイソーでは見ませんが、他の100円ショップで売っている時計です。(1円玉は大きさのリファレンス)私の事ですから、別に時計が欲しかったわけではなくて、液晶部分だけ取って安い液晶表示器にならないか?ってことで、だいぶ前に買ってきてあったんですね。すでにばらして改造もしてあったので、電線が出ててワニ口クリップで電源供給してるのはご愛嬌って事で...

Blank

Sany0003_3

Sany0004

Blank

ということで、早速蓋を開けてみると表は左の写真のようになっていてアルカリボタン電池が1個入るようになってます。(前述の通り時計はバラシちゃってあったので、この写真は改造せずに実用に供している同じシリーズの温度計の中身です)表から止めているネジを外してやると基板の裏も見られるようになって、液晶の接続部は右の写真の様になってます。ピン数を数えてやると13ピンありました。時計用に3.5桁の液晶ですから、最初の1の2つに見えるセグメントは同じセグメントだとして、3桁 x 7 + 1 + 1(コロンの分)で23セグメントあるはずです。1本1本繋がっているにしてはピン数が足りないので、なんらかのマトリクスになっているようです。

液晶というと、ドライブ用のICが載ったものしか扱った事がないので、どういうドライブをすればいいのか全然わかってませんでした。検索して色々と調べてみると、どうやら極性を反転しながらACでドライブすると点くようです。ということで、まずはどんな風に動いてるのかをオシロで見せてもらいました。

Blank

1

すると、こんな3種類の波形が観測されました。1ピンが一番上の波形で、13ピンが真ん中の波形、残りは一番下のような波形になっていました。32Hz位で動いているようです。電池のマイナス極を基準に上下が±1.5Vなので、チャージポンプかなんかで負電圧を発生させているようです。(Excelで作り直したので、立ち上がり立ち下がりが緩いですが、実際はもっと急峻です)おそらく1ピンと13ピンがコモンのピンでそれ以外がセグメントドライブのピンだってことは見当がつくんですが、これだけ見てても、なにがなにやらチンプンカンプンです。ただ順番によ〜くセグメントのピンを見ていくと、コロンが点滅するのに同期して方形波が階段波に対して位相がズレるように見えました。どうやらこれが鍵みたいです。

ということで、Excelで階段波形の中点の電位を表にして、方形波が取り得る4種類の位相状態と、1ピン、13ピンとの波形との引き算をグラフにしてみました。左が1ピンとの差、右が13ピンとの差です。(実際にはもっと階段状の波形になります)

2

3

Blank

これを見て初めてすごい事に気づきました。4ってことは2bitなので、2つの別のセグメントの4種類の状態を指定できるってことです。という視点で、系列を見ていくと、系列1は左のグラフで振幅2、右のグラフでも振幅2、系列2は左のグラフで振幅1、右のグラフでは振幅2、系列3は左のグラフで振幅1、右のグラフでも振幅1、系列4は左のグラフで振幅2、右のグラフでは振幅1です。振幅が2の時に点灯、振幅が1の時に消灯だと考えると、見事に2つのセグメントの状態を弁別できちゃうわけです。(本当の事を言うと最初位相は3種類だと間違っていたので迷路に入っていたのですが、階段波の周期を良く数えたら4つじゃんってのに気づいて、あ!!2bitじゃん!!これはもしかして!って4種類にしてグラフを作り直して実証できたのでした)

いやぁ、これがわかった時には大興奮でした。これを最初に考えた人アッタマ良い〜〜〜〜って、大感動でしたよ。Dallas semiconductor(今はMAXIM)の1-wireインターフェースのアドレス取得のプロトコル以来の感動だったかも。液晶のドライブを経験している人には当たり前じゃんってことなんでしょうけど、実に良くできてますよ。1.5Vの電池で6Vp-pの電圧掛けられてるし(実際3Vp-pでは消えてるわけだし)、色んな意味で実に良くできてます。

さて、ここまで解明できたんだから、あとは回路を組んでファームウェアをちょろちょろっと書けばセグメントとピンの対応はすぐに分かるだろうし、全て解決〜〜〜っと思いきや、良く考えてみるとちょっと変です。最初に書いたように23セグメントあるとすると、13ピンのうち2ピンがコモンですから、残りは11ピン。2 x 11 = 22で1セグメント分足りません。さてこれは困りました。そこで、7セグの表示でも数字だけに限れば、どこか常に同時に点滅するようなペアがあるんじゃないか?と思って7セグの数字パターンをメモ用紙に書いてみました。が、A〜Gまでのセグメントで常に同じように点滅する場所はどうも見当たりません。

ここでまた新たなアハ体験が.... 時計なんで、10分の単位は0〜5までしかないじゃないですか。ここが鍵でした。0〜5までで考えると、AとDのセグメントは必ずAが点灯ならDも点灯、Aが消灯ならDも消灯という関係が保てています。他のペアは全滅なので、非常に稀な出来事なんですね。ということで、無事22セグメントで用が足りる事になりました。

Blank

最後の仮説はまだ証明されていませんが、他に解は無いだろうと思うのでたぶん大丈夫でしょう。これで、とっても気分はスッキリです。が、同時に最初の目的に返ると困った事態です。下から2桁目が不自由な桁になってしまうので、7が表示できないんですよ。AをつけるとDもついちゃうので、7を表示させたかったら、アンダーラインがついた7みたいになるか、リみたいになるか、どちらかで我慢するしかありません。これも困ったもんですよねぇ。でも、もう一つ解を見つけました。CとGだけを点けて小っちゃい7ってことにするってのはどうでしょう?ちょっとかわいくなっちゃいますけど、アンダーラインやリよりはマシじゃないですかねぇ。だめかなぁ〜〜。:-)

2008年2月 5日 (火)

スピーカー工作

001 以前某所で作っていたABS製の超小型スピーカーボックスが非常に良かったので、超小型の箱を作ってみようと思っていました。このあいだ東急ハンズに行った時にちょうど良さげな箱があったので、買ってきてありました。これで157円。箱と言っても蓋がないので、長方形の升といった感じのものです。最初の計画ではこの底に穴をあけて二つ合わせて箱にしようと思っていたんですが、うちの切削機は基本的に彫刻機なもんでZ軸がそんなに取れないんで、箱になったものだとそもそも基台に乗らないという問題が出ちゃいました。しかたないので、アクリル板を使ってバッフルを作る事にしました。

ところが、もともと箱を二つ重ねるつもりだったので、使うスピーカーの厚みが厚過ぎて箱に納まってくれません。しかたないので、ちょっと厚めのアクリルを使う事にして、はみ出す分を彫込んで逃がしてやる事にしました。Blank


ということで、できあがったのが上記の写真のボックスです。手元にちょうど5mmの素材が転がっていたので、透明品でしたが使っちゃいました。あんまり小さいように見えないかも知れませんが、57mmのユニットなので前面の投影面積で10cm x 8cmです。

006 もう季節外れかもしれませんが、大きさがわかりやすいように年賀状と記念撮影です。ハガキだけでは立たないので、単3電池も並べときましたぁ。10cm x 8cmですからちょうどハガキの半分くらいですね。Blank

003 004Blank 先日のLA4902アンプと一緒に作ったLA4906のステレオアンプで鳴らしてます。ちゃんと箱に入れて使うつもりでパターン書いたので、こうやって裸で使うとちょっとサマにならないですね。LA4902のアンプに使ったインダクタやトランジスタよりも余裕がある部品を使っているせいか、こっちの方が音は良いですね。この小さい図体のスピーカーに繋いでもかなりいい音させてくれてます。小さいスピーカーなので点音源に近くなるせいか、定位がめちゃくちゃ良いです。低音は若干不足気味ではありますが、この大きさからは考えられない音で、音楽かけるとつい聞き入っちゃうのでBGMにならないです〜。(つい手が止まってしまう)

002 アップにするとツールパスがわかっちゃいますねぇ。1mmのエンドミルで0.5mmステップで削ってるので0.5mmの縞々になっちゃってるんですかね。仕上げでもっと細かいピッチで舐めておけばいいんでしょうけど、ま、そこまで必要ないかなと... こんなのアジっすよアジ。:-)

2008年2月 1日 (金)

Synthesizer正式公開

以前YouTubeに流出した動画を紹介しましたが、この度ソニーさんのサイトで正式に公開されましたぁ。パチパチ、パチ

本当は、ココにいくと実際にいじれます...ってのが一番良いんですが、そこまでは無理なんですよねぇ。残念。実際にいじるとめっちゃ楽しいんですけどねぇ。ハマる事請け合いなんですが...

2005年秋の仕事ですが、楽しかったですわ。考えてみれば、これのコントローラが回路からパターンまで自分で設計して、P板.comで基板作ってもらった処女作ですね。記念すべき作品でしょうか。裏ではPowerMac G5上でQuartz Composerを利用した専用アプリが動いているんですが、そのアプリからムービーデータの6割くらいまでも私が作ってますね。外装とかはもちろんモック屋さんがやってるんですが、ソニーさんのデザイナーチームとやった仕事の中でもシステム内のワタクシ率が非常に高いものですね。

2008年1月 8日 (火)

LA4902モノラルアンプ

以前秋月で買っておいたLA4902を使ってモノラルアンプを組み上げました。2個で300円と安いんですが、ちょっと面白い方式の石で結構いい音するんですよね。DIPではあるんですがピッチが細かいちょっと特殊なパッケージなので、基板を起こしました。いつも通りEAGLEでパターンを引いて、エッチングはせずにEGX-300で切削です。

1 2
Blank

モノラルアンプなので、出力端子(青いの)は2ピンです。ICの横のスイッチはスタンバイコントロールのスイッチです。いちおうiPodとかに繋いで使えるようにしたので、ステレオ入力を抵抗でミックスしてカップリングコンデンサ経由でICの入力に突っ込んであります。ボリュームもiPodのを使えばいいので基板には乗せてありません。

Blank

6 5
Blank

基板の裏を見ると切削で作られたパターンがよく見えますよね。裏面には表面実装部品も乗っています。3pinの小型部品はショットキーダイオードです。ピンもランドも非常に小さいのでハンダ付けは結構大変です。さらにレジストも乗っていないので気をつけないと横のグランドプレーンに簡単にショートしてくれちゃうので、ハンダ付けは非常に難しいです。

3 4


Blank

なんでわざわざモノラルアンプなのかというと、スーパーウーファを作ろうっていうネタもあるんですが、とりあえずHardOffでジャンクで1000円で買ってきたベースアンプをまともに鳴らしたいってのがあったんですね。なんせジャンクなんでボリュームは全部ガリってるし、屋外で使うのにバッテリからインバータ経由で使うとインバータのノイズが全部乗ってくるという代物でした。(平滑コンが容量抜けしてたんでしょうね)

トーンコントロールなんて入れてないので、そこのボリュームは全部ネジで封鎖、ヘッドホン端子もDCジャックに化けてます。もうちょっと体裁良く塞ぐ方法は検討中です。なんせそこそこの音量で鳴らす事を想定してるので、あんまり緩い固定だとびびったりしそうですからねぇ。

これでとりあえず目的の屋外利用しやすいDC仕様のアンプができ上がったわけです。音もなかなかGoodです。18Vくらいまでかけられるので、もうちょっと音量は頑張れるかも知れませんが、とりあえず12V1AのACアダプタを使用して部屋でBGMかけとくには十分すぎるくらいの音量にはできてます。箱の中にはまだ余裕もあるので、バッテリ内蔵なんてのも面白いかも知れませんね。

ま、ともあれ2000円以下くらいでこれくらいのクオリティの物がえられれば、とってもお得だと思います。頒布希望でもあればまたPCBCARTで基板量産しましょうかねぇ。ご希望があれば、コメントでもつけてください。

2007年12月28日 (金)

ステッピングモータ

最後の書き込みから暫く仕事が入ったり、あんまりハンダ付けと関係ない事をやっていたりして投稿するネタがなかったんですが、別にブレッドボードでやってる事でも良いか...ってことで、今回はPb Freeな話題です。

Front Back

Blank

で、タイトルの通りステッピングモータです。千石電商の3号店(本店横のメカトロのとこ)でコパルの小型ステッピングモータSPG-20が380円で売っていたので回してみました。

ステッピングモータですから、単にDC電源を繋げば回ってくれるわけではありません。サクッと回すために今回はブレッドボードで組んでみました。CPUはこういう軽作業には定番のAT Tiny2313です。秋月で120円で買えますから、PIC16F84なんかよりも遥かにお得です。内蔵ペリフェラルも圧倒的に豊富ですし、スピードも速いですから比較するのも失礼なくらいなんですけどね。なんでこんなに安いんでしょうね。ありがたい事です。

Breadborad 回路的には非常に簡単で、PD0〜PD3にトランジスタのドライバを接続しただけです。1kΩの抵抗でベースに接続しています。誘導性負荷ですから逆流保護のダイオードも必須ですね。今回はちょっと大きめのシリコンダイオードを使ってあります。スイッチは2-2相励磁と、1-2相励磁の切替ができるようにつけてあるものです。励磁に関してはこのページを参考にさせてもらいました。その他は電源が12Vなので、78L05で5Vを作っているくらいですね。

Blank

というわけで、回してみたムービーデータがこちらです。

Quicktime Movie

Windows Media

最初の4回転が最も高速な回転で、1/2のスピードに遷移して行きます。回転の数もスピードに合わせて減って行って、最後1/16と1/32で1/4回転ずつすると、今度は逆転して最高速に戻って4回転するというのを繰り返します。16mmのプーリーを回していますが、低速回転の時には手で押さえても止まらずに結構頑張ってくれます。さすがに高速回転の時にはトルクも落ちるのでかなり止めやすくなりますけどね。別にソースを隠すほどの事もないので、公開しておきます。BSDライセンスで公開するのでご自由にお使いくださいまし。

さて、このモータの端子がJSTのZHコネクタを使ってまして、これが1.5mmピッチの圧着式のコネクタなわけですね。いままではこういう端子の圧着には非常に困っていたわけですが、先日エンジニアからPA-09という精密圧着ペンチがリリースされましたので、それを使って無事圧着しました。

Whole1815

Blank

いちおう写真も載せておきます。2SC1815と比べても、圧着ダイスの細かさが解りますよね。これも千石で4000円ちょっとで買ってきたものです。こないだ西川に行ったら置いてあってそっちの方が安いようなので、今後買われるのでしたらネジの西川で買うのが良いでしょうね。

2007年10月18日 (木)

スタートシグナル

なんかすっかりご無沙汰ですみませ〜ん。特に何も投稿してなくてもパッタリアクセスが無くなったりもしないもんなんですねぇ。不思議なもんです。

投稿していない間も今週末の光が丘インラインスケートフェスティバル向けの開発やら、無線光電管の赤外線LED化などをやっとりました。それらのものも追々書いて行こうと思いますが、昨日やっぱり作ろうと思いついてサクサクっと出来上がったものを紹介しておきます。

Starter デュアルレースやリレーなどでも使えるかもしれないと思っているスタートシグナルです。上から赤、赤、緑と光るレースのスタートみたいなやつです。

ちょっと見えにくいですが、一番下には圧電スピーカがついているので、スタート音も一応鳴ります。ちょっと現場だと音量がいまいちかも知れませんが、光が結構強いので何とかなるでしょう。

この丸いLED群は照明用とかのデモで使ったらしいジャンク品が手に入ったので、それをそのまま使ってあります。一応12Vで駆動できてるので、バッテリで駆動できます。

正面から見ると目がくらんじゃうくらいに明るいですね。

Blank

Starter2 裏側はこんな感じです。いちおうゴール側の審判とかでも、スタートの確認が出来る用に緑を1灯だけつけてあります。下の方に見えるのが基板です。微弱無線の受信モジュールがつけてありますので、スタータ担当者が無線で操作できるようになっています。

Blank

Board ボードのアップです。今回はAVR ATTiny2313Vを内蔵RC発振器で使っています。さほど厳密でもないので内蔵クロックで大丈夫でしょう。

LEDのドライブ用と圧電スピーカのドライブ用にトランジスタを5本使ってあります。LEDドライブ側にちょっとIcに余裕があった方が良いかなと思ったのでこういう事になってますが、トランジスタアレイで作った方がスッキリした基板になったかも知れませんね。

右側のコネクタは下が電源コネクタ、上が光電管からのコネクタです。なぜ光電管からの入力があるかと言うと、そうです、ちゃんとフライングの判定もできるようにしたんです。当初予定にはなかったんですが、今朝ふと「あれ、こうすれば簡単にできんじゃん」と思ったので追加しちゃいました。ユニバーサル基板で適当に作っただけなのですが、それなりに余裕があって追加部品も入って良かったです。下の方にLEDがついているのは、フライングをした側のレーンを表示するための審判用の表示器です。

Blank

ココに動画も置いておきます。スタート時は、まずLEDの点灯確認で全点灯して、いったん消えて上から赤、赤、緑と順についてスタートになります。プー、休み、プ、プ、ピーという感じですね。動画の後ろにピピピとハデに光と音がなりますが、これらは何らかのファールやフライングがあった場合の表示になります。スターターが操作して鳴らす事も出来ますし、フライングを検出した場合には自動的に鳴ります。

うまくこれで盛り上がってくれるといいんですけどねぇ〜。どうなるかな〜。しあさってが楽しみ〜。

2007年7月27日 (金)

幕張向けポータブル機

幕張向けのポータブル機です。電車移動が前提なので、光が丘のポータブル機に準じてポータブル機です。今回は、前回とまた違う折畳み方式を採用しました。製作時にも作りやすく、使用時にも組み立てにくくないように配慮してみました。

Inbox 今回のケースはペットボトル。ポカリスエットのボトルがちょっと細目なので、それに他の炭酸飲料のペットボトルの底を被せるような感じでケースを作ってみました。

中に全て収容した状態がこんな感じです。それなりに格好になっているので、あえてラベルは剥がすのやめました。












Contents さて、中身を全部引っ張り出すとこんな感じです。ABSのパイプが8本と基板が2枚、電池ボックス兼ハブが2セットとなります。光が丘のポータブル機と一緒でスタート=ゴールの測定器なので、基板は2枚だけです。













Metal ハブ部分です、3mmのスペーサが立体的に4方向に飛び出してます。ココに黒いパイプを刺して組み立てるという構成です。ちょうどこのスペーサーがぴったり収まるくらいの太さなんですよね。ロットによって微妙に太さが違うらしく、緩いのときついのとがあるんですが、今回は緩いのを下に、きついのを上に持ってくる構成にしてあります。よく見ると同じスペーサーが収まっているパイプが2本ありますが、このパイプが細い方です。基板との接続にこのスペーサーを使ってネジ止めしてあげることになります。

Rec Send

ということで、組み立てた立ち姿はこういう感じになります。なかなかりりしいでしょ。結構安定感もバッチリな感じです。受風面積も小さいので、そこそこ風が強くても耐えてくれるんじゃないでしょうか。

Gap もちろん実際に使う時にはもっと間隔を空けて設置する事になりますが、設置した感じはこんな雰囲気です。一番最後に作っているだけあって、割といい感じに出来上がりました。折畳み機構はいろいろ考え倒しましたからねぇ。折畳み機構としては、もっとずっとエレガントな解法もあったんですが、製作の容易性や丈夫さまでも含めて考えると、今のところ最適解かなと思います。


ということで、こちらもうまくすれば今週末には納品出来ると思います。(8/12ってことになりました)スタート=ゴール型なので、秋のフェスティバルの練習はちょっと工夫しないと出来ませんが、幕張スケーターの皆さんも記録を競って遊んでもらえればと思います。(デュアルの練習するんだったら、ゴール側に設置してそこにスターターが常駐して、ヨーイドンでスターターがゴール側の光電管を切ってやって、それを合図にスタートするという感じになりますかねぇ。スターターに合わせる事になるので、決勝向きな練習になりますね)

鶴間向け有線式測定器

鶴間向けの測定器の依頼があったのですが、無線式は方式再検討の最中なのでとりあえず有線式で作る事にしました。

All_2 スタートゴール間はいままで通り3.5φのステレオケーブルで接続します。なんだかんだ言って30mの既製品が安くで売ってるのってこれがベストなんですよねぇ。別に先端のチップしか使ってないのでモノラルでもいいんですが、応用も利くしモノラルは長いのなかったかなと思うので、迷わずステレオケーブルです。



Start_2 スタート側はいつもの基板に、スタートゴール間をアイソレートするためのフォトカプラとコネクタ、スイッチを追加してあります。ストロボ無線式の時にフォトトランジスタで受けていた代わりにフォトカプラで受けてる感じですね。土台はいつものようにペットボトルです。電池ボックスの裏にペットボトルのキャップがネジ止めされとります。

ファームウェアは前回のQSTEER 0-400mm計測器無線式の折衷案みたいな感じになっています。2m周回とか8の字にも対応するように、スタート=ゴールの測定もできるようになっています。

Goal_2 ゴール側も基本的には無線式の回路の流用ですね。リレーをドライブする代わりに定電流ドライブ回路を駆動して、スタート側のフォトカプラのLEDを駆動する事になります。部品はPIC12F675と赤外線受光器、LEDとトランジスタ等が数点です。抵抗やパスコンは全部チップ部品を使ってしまっているので、裏側のハンダ面に付いてます。



ということで、うまくいけば今週末には納品です。来週から鶴間でも計測しながら練習出来ますね。(7/29に無事納品できましたぁ)

最近のトラックバック

オヤマ日記飴

jun's Blog in English

Powered by Six Apart

nobi.com (JP)